文系お姉さんの読書日記

司書資格持ちの文系お姉さんが、ジャンル問わず読んだ本を記録するだけ。ネタバレないように頑張ります。

『青い花』を読みました

最近やっと全巻揃えて一気に読み終えた『青い花』の簡単なあらすじと感想をまとめてみました。

 

作者は志村貴子さん。他に『放蕩息子』なども書かれています。繊細な絵柄とこちらまで胸が痛くなるような心理描写が特徴です。

 

主な登場人物は幼なじみで別々の女子校に通うあーちゃんとふみちゃん。その他、双方の学校の友人や先輩が登場します。

 

さて内容はと言いますと、ざっくり言ってしまえば百合です。GLです。ふみちゃんはあーちゃんが好きです。

女子校と聞いて抱くイメージ通り(?)、作中では女性同士のカップルや片思いがわんさか描かれます。

しかし『同性愛が完全に理解され女性同士の恋愛が一般的』という風ではありません。男前な先輩にきゃあきゃあ言うのは擬似的な男性との交流に過ぎず、やはり彼氏を欲しがったり女性同士のカップルを面白がったり、同性愛に否定的だったりする人物がほとんどです。

事実、登場した女性同士のカップルや片思いで作品終了まで添い遂げたのはほんの数組、あとは「一時の気の迷い」と言わんばかりに女性と恋愛をしなくなります。

世間体を気にして振られてしまう子までいます。切ない。

 

単なる百合漫画なら「男が出てきて百合ップルを引き裂くなんてけしからん引っ込めボケカス」と暴言を吐きたくなるものですが、『青い花』は異性の存在があるからこそ同性同士の恋愛について深く考えられるのではないかと思います。

ふみちゃんが同性への恋愛感情に苦しむ一方であーちゃんの兄とその彼女(あーちゃんの友達)の動きも描かれます。あーちゃんの兄と彼女は着実に前へ進むのに、ふみちゃんは立ち止まってばかり。あーちゃんはその両方を見守りながら「好きになること」について考えていきます。

 

 

そんな感じなのでエッチな百合漫画を期待すると返り討ちにあいます。同性異性問わず、好きになること、付き合うこと、関係を継続することについて考えさせられる作品でした。

あーちゃんが強くてかっこいいです。

  

 

 

青い花 1巻 (F×COMICS)

青い花 1巻 (F×COMICS)